ポムベルト(青りんご)
世界に広がるりんごの生産
りんごは古くから世界各地で栽培されてきた果実です。ギリシャ神話では、女神たちの争いのきっかけとして登場するほど古い歴史を持っています。栽培が比較的容易で広く親しまれてきたことから、世界中に多くの品種や地域特有の亜種が生まれ、現在では数千種類以上のりんごが存在しています。
現在、世界の生産量は中国が圧倒的で、全体の約半分を占めています。続いてトルコとアメリカが続きますが、その規模は中国の10分の1にすぎません。
フランスのりんご生産
フランスはヨーロッパ有数のりんご生産国であり、りんご栽培は長い歴史を持っています。りんごはフランスを代表する果実であり、国内で最も多く生産・輸出される果物です。生産は主に6つの地域に集中しています。
・オクシタニー地方(24%)
・プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域(22%)
・ロワール地方(16%)
・ヌーヴェル=アキテーヌ地域(15%)
・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域(7%)
・サントル=ヴァル・ド・ロワール地域(6%)
これら6地域だけでフランス全体の約90%を占めています。品種別では、2020年の統計によるとゴールデン種(313,085トン)、ガラ種(270,246トン)、グラニースミス種(113,632トン)がトップ3を占めており、合計で132万トン以上を生産しました。
生産者によるりんご栽培
病害や気候への耐性を高めるため、生産者はマルメロの台木に接ぎ木を行います。接ぎ木後、4~5年で初めて結実し、15~20年間は安定して収穫が続きます。その後は徐々に収量が減少していきます。果樹園では剪定や誘引を行い、空気の循環を良くして病害の発生を防ぎつつ収穫もしやすくしています。また、枝の養分を効率よく果実に集中させるため、摘果も行われます。
グラニースミス種は温暖で日射が強すぎない気候を好みます。日差しが強すぎると果皮が赤みを帯びるため、緑色を保つには適度な環境が必要です。自家不和合性のため、受粉にはゴールデンやジョナサンなど他品種の受粉樹が必要で、通常は列ごとに1本植えられます。
フランスの生産者は環境に配慮した農業を実践しています。草生栽培で土壌を保護し、生物多様性を育み、フェロモントラップを用いて害虫を防除することで、化学薬剤に頼らない持続可能な栽培を行っています。
収穫:
グラニースミスは晩生品種で、収穫は10月から11月初旬にかけて行われます。すべて手作業で収穫され、傷のない完熟果だけが選ばれます。収穫後すぐにマイナス1℃の冷蔵室で保存され、最大1年間鮮度を保ちます。出荷直前に常温に戻され、加工施設へ送られます。
レ・ヴェルジェ・ボワロンの青りんごピューレ
ボワロンの青りんごピューレは、厚みと繊維感のあるしっかりとしたテクスチャーが特徴です。果肉とともに果皮も使用しているため、まるで手で潰したような自然な食感と高い粘度が生まれます。特に小玉のりんごを使用することで、果肉と果皮の比率を高め、鮮やかな緑色と独特のテクスチャーを実現しています。
味わいは、皮を使うことで生まれる青りんご特有のハーバルな風味が際立ち、グラニースミスならではの強い酸味が全体を引き締めます。さらに、白ぶどうやアーモンドのような繊細なニュアンスも感じられるのが特徴です。
フレーバーの組み合わせ
ボワロンの青りんごピューレは、甘味素材と組み合わせて酸味を和らげたり、ハーブや野菜と合わせて青りんごの個性を引き立てたりと、多彩なアレンジが可能です。また、柑橘類など酸味のあるフレーバーと合わせることで、さらに爽やかさを強調することもできます。
フルーツ
ポワール
ミュール
ビターオレンジ
カラマンシー
マルメロ
ハーブ・種子
そばの実
エストラゴン
ディル
その他
キャラメル
セロリ
ハイビスカス
メープルシロップ