ソルベ&アイスクリームのレシピし

ヘルプ&用語集

デキストロース(Dextrose)


“強い氷点降下作用(PAC)と弱い甘味(POD)を持ち、口の中に清涼感を与え、さらに抗菌作用もあります。混合物の凝固点を下げ、食感を改善します。
一方で、アイスの色を変えたり風味を修正する傾向があり、溶けやすく、気泡の安定性もあまり良くありません。”

 

脱脂乳固形分(Extrait Sec Dégraissé de Lait)

脱脂乳固形分(=脱脂粉乳0%に相当)は、アイスの構造を形成し、水分を結合します。氷結晶の形成を防ぎ、風味を引き立て、なめらかさを与え、気泡の安定性を高めると同時に保存性にも寄与します。

 

グルコース(Glucose)


“ショ糖よりも甘味が弱く、DE値が低いほどPOD(甘味度)とPAC(氷点降下作用)も低くなります。凍結温度を上げ、耐熱性を高め、食感と保存性を改善し、ショ糖に対して抗結晶化作用を持ちます。
※ただし、過剰に使用すると口の中でベタつきや重たい食感を与えます。”

 

イヌリン(Inuline)


少量(配合の2%未満)で用いられ、よりコンパクトな構造を作ります。PACはゼロ、甘味度も非常に低いのが特徴です。

 

マルトデキストリン(Maltodextrine)


PODもPACも持たない中立的な素材ですが、アイスの構造を強く結合する作用があります。

 

乳脂肪分(Matière grasse)


アイスクリームは、求める食感や各国の法規制に応じて、一定の乳脂肪含有量を守る必要があります。乳脂肪は構造を与え、口どけを豊かにし、溶けにくさをもたらします。

 

PAC(氷点降下値)


糖類はアイスの硬さ(凝固点)に影響を与えます。適切な温度範囲は-10℃から-18℃で、風味と食感の最適化に重要です。

・アルコールを含むレシピでは、ショ糖+グルコースの組み合わせが、よりしっかりとした食感と控えめな甘さを実現します。
・チョコレートを使うレシピでは、転化糖やデキストロースを用いることで硬さを和らげ、PACの高い糖によってなめらかな口当たりを実現します。

 

POD(甘味度)


甘味の強さを示す指標。
無脂乳固形分 0%
なめらかでクリーミーな食感を与え、甘味度とPACは低めです。性質はイヌリンと似ています。

 

ショ糖(Saccharose)


すべての糖類の基準となる存在で、POD(甘味度)とPAC(氷点降下値)の基準値100として扱われます。結晶化しやすく、ザラつきのある硬い氷結晶を生じるため、他の糖と組み合わせて食感と風味のバランスを取ります。

 

安定剤


水分の構造を安定させ、氷結晶の形成を防ぐことで、口当たりをなめらかにします(抗結晶作用)。
また、粘度を高め、クリーミーさを増し、気泡を安定させ、溶けるのを遅らせます。

 

転化糖


固くなりやすいアイス(例:チョコレート)に使用されます。なめらかさを与え、PACを下げ、氷結晶を防ぎ、POD(甘味度)は高めです。
ただし、過剰に使うとべたついた食感や溶けやすさにつながります。

タイトル
乾燥物質(%)
POD(甘味度)
PAC(氷点降下値)
乳糖
100
15
100
グルコースシロップ 44 DE
80
52
90
噴霧乾燥グルコース 21 DE
100
10
20
噴霧乾燥グルコース 38 DE
100
24
45
噴霧乾燥グルコース 39-42 DE
100
50
90
ショ糖
100
100
100
転化糖
80
130
190
フルクトース
100
170
190
デキストロース
100
70
190
マルトデキストリン18 DE
100
5

まとめ


糖類はアイスの硬さ=PACに直接影響します。

・アルコールを含むレシピでは、ショ糖+グルコースの組み合わせで、よりしっかりした食感と抑えめの甘さに。
・チョコレートを含むレシピでは、転化糖やデキストロースを組み合わせることで、硬さを緩和し、PACの高い糖によってなめらかでクリーミーな食感を実現します。